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運営者ブログ - タイタンの海に浮かぶ赤い氷塊

タイタンの海に浮かぶ赤い氷塊

カテゴリ : 
ニュース
執筆 : 
admin_mb 2013-1-20 11:49
タイタンの海に浮かぶ赤い氷塊

土星の衛星タイタンは、太陽系で唯一厚い大気層と、地表にまとまった液体を持つ衛星として知られます。2005年に探査機ホイヘンスが着陸し、現在も探査機カッシーニによる観測が行われています。

タイタンの表面温度は摂氏マイナス183度。地表の液体はもちろん水ではなく、液化したメタンやエタン等の炭化水素です。メタンもエタンは天然ガスに含まれる成分で、都市ガスの90%以上はメタンです。またメタンは温室効果ガスとしても知られていますね。地球では気体として知られるメタンはタイタンでは大気と地表を間を循環しており、地球における水の役割を果たしているとのこと。更にカッシーニの画像の解析から、タイタンの赤道付近で炭化水素の湖と思われる領域も見つかったそうです。メタンやエタンも炭化水素ですから、これまで乾燥地帯として考えられていた赤道付近にもメタン、エタン等が液体の状態で存在しているのが見つかったことになります。ただ、降雨だけでは液体の状態で安定して存在はできないそうで、地下にメタンの源があるのではないかと考えらるそうです。更にはこの地下のメタンがタイタンのメタン循環全体の源にもなりうるとのことです。

この海に浮かぶメタンとエタンを含んだ氷塊は、分厚い窒素の大気に照らされ赤褐色に輝いているのではないかと考えられるそうです。地球の南極や北極の氷は割れ目や洞穴の中では青くみえますが、これは氷の結晶が赤の光を吸収するため、数メートルから10数メートルの透過距離を経ることで青く見えるものです。天王星が青いのは、大気に含まれるメタンが赤い光を吸収するためとのことですので、タイタンの氷も十分な厚さがあればその奥では青く見えるのかもしれませんね。

SFでタイタンというと、ホーガンの「造物主の掟」を思い出しますが、他にもクラークの「地球帝国」がありますね。「地球帝国」では、宇宙飛行に欠かせない水素を豊富に産出する衛星として登場し、この衛星に一大王朝を築き上げたマッケンジー一族の三代目ダンカン・マッケンジーが主人公の物語です。この小説では、核融合エンジンを搭載するロケットの燃料として水素が使われておりこの水素資源がタイタンの財政を支えているのですが、「漸近駆動」という新たなエンジンが開発され、このエンジンでは水素の消費が格段に小さくしかも高速というもので、数年先にはタイタンは経済危機に陥ることが予想されている、という時代が舞台です。

「地球帝国」アーサー・C・クラーク

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