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運営者ブログ - ニュースカテゴリのエントリ

発見後の小惑星2014 AAが地球に落下し消滅

隕石の落下というと、2013年にロシアに落下した隕石の動画、車載カメラで撮影された動画のあの明るさが印象的です。日本でも1996年につくばに落下した隕石が個人的には覚えていて、あの時にはジェット機が低空を飛んだのかと思うようなものすごい音がしたものです。
さて、2014年が明けた早々1月2日に小惑星が落下しました。この小惑星は事前に発見されていたもので、発見後の天体が地球に落下するのは、2008年10月に発見された小惑星に続き2例目とのこと。今回落下した小惑星が発見されたのは落下の前日1月1日6時(GMT)頃で、軌道を計算したところ地球に落下することがすぐに判明したようです。1月2日4時頃に落下した小惑星は大西洋上空で大気圏に突入し東の方向に進み、アフリカ大陸を横切ったあたりで燃え尽きたもようです。

この小惑星のサイズは幅2〜3mという小型のもので、このサイズの天体が地球に落下するのは年に数回とのこと。この小惑星は地球から見て太陽とは反対側、つまり地球の夜側から接近してきたため発見されましたが、昼側から接近されるとサイズが大きくても発見が困難で、ロシアに落下した天体も昼側から接近したため事前に発見されなかったようです。

10億の星を立体地図に 天体位置測定衛星「ガイア」打ち上げ

2013年12月19日18:12(日本時間)、フランス領ギアナの宇宙センターから「ガイア」を搭載したソユーズロケットが打ち上げられました。 「ガイア」は、欧州宇宙機関(ESA)が打ち上げた天体位置測定衛星で、今後5年間のミッションで約10億個の恒星の位置、動き、性質の調査を行います。この衛星は約20日間かけて観測ポイントとなるL2点に向かうとのこと。L2点は太陽から見て地球の向こう側に位置する重力の安定点です。衛星から見ると太陽は地球の向こう側に位置するため遮光しやすいという特徴があります。

ガイアは約10億個の恒星の観測を行う予定ですが、地球が属する天の川銀河全体の1%です。これまでも銀河の3D地図はありますが、地球周辺のごく一部でしたが、10億個を観測しても1%に過ぎないとは、宇宙の広大さが実感できますね。
10億の恒星を70回前後観測することで、それぞれの高清市の位置や動きを測定します。この測定結果を元に精度の高い恒星の3D地図が作成されます。時間をあけて観測することで、超新星や系外惑星、小惑星の発見も期待できます。

「悠久の銀河帝国」アーサー・C・クラーク、グレゴリイ・ベンフォード


エウロパ表面に見つかった水蒸気と粘土鉱物

木星の4つのガリレオ衛星の一つ、エウロパといえば氷で覆われた衛星として知られています。氷の下には水が液体の状態で存在すると考えられており、生命の存在も期待されていますね。
ハッブル宇宙望遠鏡の分光観測により、このエウロパの南極域の表面に水蒸気が存在していることが観測されたとのこと。地表の氷から噴出している可能性が高いとのことです。液体の水が存在している考えられている衛星は、エウロパの他に土星の衛星エンケラドスがあります。エンケラドスで地表から水蒸気が噴出していることが観測されていますので、今回のエウロパの水蒸気が地表から噴出しているものであれば、二例目ということになります。
水蒸気の噴出らしき現象は、エウロパが木星から最も離れた時に観測されていることから、木星による潮汐力に応じてエウロパ表面の氷の裂け目が開閉しているためではないかと考えれるそうです。氷の下に液体の海があり、その海から水蒸気が噴き出しているのであれば、氷を掘ることなくその海の成分の調査ができることになりますね。

また、今回水蒸気の他に粘土鉱物も観測されています。この粘土鉱物は、ハッブルによって見つかったものではなく、木星探査機ガリレオが15年前に行った観測のデータを新たな手法により調査した結果わかったものです。調査によると、エウロパの表面には「フィロ珪酸塩」という粘土のような鉱物が見つかったとのこと。発見場所は直径30kmのクレーター近辺ということですので小天体の衝突によりもたらされたものと考えられますが、こうした小天体の衝突により有機物質がもたらされた可能性もありますので、エウロパに生命が存在する可能性が高まったと考えられます。微生物くらいは存在しても不思議ではないですよね。

惑星分光観測衛星「ひさき」、搭載装置の初期確認を完了

2013年9月14日にイプシロンロケットで打ち上げられた惑星分光観測衛星「ひさき(SPRINT-A)」の動作確認が11月19日までに完了したとのことです。「ひさき」は、地球を回る人工衛星軌道から金星や火星、木星などを遠隔観測する世界で最初の惑星観測用の宇宙望遠鏡です。
動作確認では、視野ガイドカメラ(FOV)の機能確認において、対象天体を高精度に追尾する機能の正常動作を確認。また、搭載されている極端紫外線分光装置(EUV)による木星及び金星の分光観測が行われ、その結果、極端紫外線分光装置(EUV)が正常に機能したことが確認できたとのことです。

機能確認が終了したことで定常観測運用が開始されることになりました。極端紫外線で惑星を長期間にわたり観測するのは世界初であり、今後惑星の環境に関する新たな発見が期待されますね。

巨大小惑星ケレスの有人探査実現か?

カテゴリ : 
ニュース
執筆 : 
admin_mb 2013-11-24 10:54
巨大小惑星ケレスの有人探査実現か?

小惑星ケレスは、火星と木星の間のアステロイドベルトにある、史上初めて発見された小惑星です。このアステロイドベルトですが、他の小惑星集中地域と区別するため、メインベルトとも呼ばれるようですね。
さて、ケレスの直径は約975kmで球形を保つ程の重力があり、準惑星として分類されるサイズです。とはいえ、準惑星の中では最小の部類です。このケレスの外殻の内側には大量の氷が存在する可能性が指摘されているそうです。

小惑星探査というと、NASAの計画にロボット宇宙船で捕獲した小惑星を月軌道まで曳航し、宇宙飛行士を小惑星に送る計画「小惑星イニシアチブ」が進めらえられています。今回発表された小惑星ケレスへの有人探査は実際の計画として発表されたものではなく、「小惑星イニシアチブ」よりも大きな小惑星に人類が降り立つ方法として考案されたものです。

考案された内容によると、太陽から4億1500万キロの距離にあるケレスまではイオンエンジンで向かい、片道270日、総日数2年以内に完了させるとのこと。探査は3つのパートに分かれており、まず宇宙飛行士が現地で過ごすための物資や期間洋の設備、推進剤を無人の補給機がケレスに運びます。次に有人探査機を無人の状態で楕円軌道に乗せて加速。最後に小型カプセルに乗った宇宙飛行士がこの探査機にランデブーしケレスを目指すというものです。計画の難易度は火星の有人探査と同程度とのことですが、それなら火星を目指したほうが良さそうな気がします。小惑星探査は、実際には無人機の方が向いているように思います。

さて、小惑星帯を舞台とした小説もいくつかありますが、最近では「巨獣めざめる」でしょうか。この小説は、人類は月や火星、小惑星帯に進出した時代が舞台で、小惑星帯、火星、地球、はそれぞれ独立しているものの、ある事件から小惑星帯と火星との間で戦争が起きようとするという物語です。タイトルの巨獣ですが、これがこの戦争の原因となる事件の裏にあるもので、なかなか興味深い展開となります。続編もあるようで、非常に楽しみです。レナルズ好きなら気に入るのではないでしょうか。

「巨獣めざめる 上」ジェイムズ・S・A・コーリイ


「巨獣めざめる 下」ジェイムズ・S・A・コーリイ

「すざく」が明らかにした鉄の大拡散時代

X線天文衛星「すざく」による、2.5億光年の距離にある銀河団における鉄の分布の観測により、現在の宇宙に存在するほとんどの重元素の起源は、100億年以上前、鉄などの重元素が宇宙全体にばらまかれた時代が起源であることが確認されたそうです。
鉄などの重元素は138年前の宇宙にはまだ存在しておらず、星の内部で形成され超新星爆発とともに周囲に撒き散らされましたが、銀河の外までどのように運ばれるのかはまだわかっていません。

銀河が大量に生まれ始めたのは宇宙が誕生してから約30億年後。この頃に重元素も多く生成されました。この時代の重元素の分布を調べることは現在ではまだ困難とのことで、比較的近くにある銀河団を調査。「すざく」でペルセウス座銀河団を調べたところ、銀河団内の約1000万光年の範囲にわたり、鉄の割合はほぼ一様であることがわかったそうです。つまり、この銀河団が生まれたと考えられる100億年前には、すでに鉄は宇宙に広く広がっていたことになります。
100億年前には数多くの星や巨大なブラックホールが急成長したと考えられている時代で、生み出された重元素は銀河からの強い風によって宇宙に拡散したと考えられます。銀河間の空間で均一に分布するほど強い風が吹いていたということは、この時代の星の生成とブラックホールの成長によるエネルギー開放がいかに莫大であったかが示されるそうです。銀河と銀河の間の空間は物質の密度は低いものの、物質は均等に分布しているということなのでしょうか。銀河の重力の影響を受けて銀河周辺に集まってきそうなものですけどね。

地球の生命、高温化で28億年後に死滅?

カテゴリ : 
ニュース
執筆 : 
admin_mb 2013-11-4 16:48
地球の生命、高温化で28億年後に死滅?

太陽系が誕生してから46億年、地球もその頃に誕生し45億歳と考えられています。太陽の寿命は後50億年ほどと考えられていますが、地球にとっては太陽の寿命までは持ちそうにないようです。
太陽は赤色巨星になると考えられていますが、地球の軌道が太陽に飲み込まれるよりも遥か前に地球は高温にさらされ、生命は滅亡する運命にあります。この時期がいつになるのか、スコットランドのセント・アンドリューズ大学の研究チームにより検証が行われたそうです。
研究チームは、気温や水の量、食物の指標を用いて地球の生物圏の将来の居住可能性を検証し、すべての生命が死滅に至る過程、更に死滅した後にどのような痕跡を残すかを示しました。

研究によると、まず地球の気温がゆっくりと上昇を始めると水蒸気の発生量が増加し、大気中の二酸化炭素量が徐々に減少していくとのこと。生命が死滅する釣行の最初の兆候は、今から5億年後に二酸化炭素濃度が下がるところから始まるそうです。二酸化炭素濃度の現象により耐性の低い植物が姿を消し始め、これら植物を食料とする動物も死滅していきます。生命の死滅はその後も続き、28億年後に地球上に残る生命は極限環境に強い微生物だけになるとのこと。この後も気温の上方は続き、DNAが崩壊する温度摂氏約140度に達すると、これら微生物の生存できなくなります。このモデルはかなり短めに見積もったものだそうで、実際に過酷な環境におかれた生命の反応については未知の部分が多いそうですので、もっと長く生き延びるかもしれません。

人類の歴史は500万年程で、この間に類人猿から現在の字類まで進化しました。恐竜は、3億年前の爬虫類の出現から進化し2億5000万年前に出現。1億年前に全盛期を迎えます。その後6550万年前に隕石の落下による機構の大変動により滅びますが、この事件がなければ最も栄えたかもしれません。哺乳類は2億2500万年前に最古の哺乳類が出現し、その後恐竜あ絶滅したあたり6550万年前に霊長類が出現します。人類の歴史の中でも、産業革命と今まさに進行中の情報革命は画期的な出来事で、生命の歴史からみると一瞬の出来事でしかありません。今後人類の最盛期はまだまだ先に訪れるかと思いますが、さすがに億単位の年を超えて栄えるとは思えません。

恐竜は億年単位で栄えましたが、人類はこれら動物のような栄え方はしないように思います。地球的規模で影響をあたえるテクノロジをもってますからね。個人的な希望としては、宇宙に進出するテクノロジを発展させ、生物的に現在の人類とは異なる外見になるまで進化していって欲しいですね。 科学地術が継承されるなら、現在の記録が映像や動画として何万年、何千万年前まで残ります。これは羨ましい限りです。現在、過去を映像として見れるのはせいぜい100年ちょっと前までです。例えていうと、石器時代や中世の時代の出来事を動画で見れるようなものですからね。

観測史上最遠、131億光年先の銀河

カテゴリ : 
ニュース
執筆 : 
admin_mb 2013-10-29 0:43
観測史上最遠、131億光年先の銀河

これまで確認された中で最も遠い銀河が発見されたとのことです。距離は131億光年。これまでに見つかった最も遠い銀河よりも1億光年程遠いことになります。 131億年前というと、宇宙が誕生してから約7億年後と考えられ、銀河が生まれ始めたと考えられている年代です。この銀河「z8_GND_5296」は、ハッブル宇宙望遠鏡とハワイ島マウナケア山頂のW・M・ケック天文台の口径10メートルの望遠鏡によって観測された赤外線から発見されました。

深宇宙の画像から候補に上がった銀河の正確な距離を測定するには、銀河が放つ光のスペクトルの分析によって銀河の赤方偏移を求めます。赤方偏移は、地球から遠ざかるほど光の波長が長くなることで観測される現象です。この赤方偏移が大きいほど地球から遠いということになります。今回、この銀河の赤方偏移が7.5であることが突き止められたそうで、これまでの最遠記録7.2よりも遠いことがわかったそうです。

宇宙が生まれ、まだ天体が生まれていない時代は暗黒時代と呼ばれます。暗黒時代は最初の天体の光によって終りを迎えますが、天体から放たれる光の内、波長の短い強いエネルギーにより、水素原子がイオン化されました。この銀河が発見されたビッグバンから10億年後の宇宙は、不透明な水素の霧に満たされていた状態から高音で質量の大きい恒星とその銀河によって、現在のような透明な銀河間空間へと変化していった再イオン化時代と呼ばれます。

「z8_GND_5296」よりも遠い銀河を発見することも可能ではあるものの、現時点ではそのような観測ができる強力な望遠鏡が存在しないとのこと。原理上は赤方偏移10以上まで観測できるそうで、これは宇宙誕生から3億5000万年後の時代に相当するとのこと。これ以上遡りビッグバンに近づくほど、銀河は更に暗くなります。今後、次世代の強力な観測機器が開発されないと分光学的に確認できる見込みはないそうですが、今後どこまでビッグバンに近づけるか期待しながら待ちたいですね。

惑星の種の成長過程を解明

カテゴリ : 
ニュース
執筆 : 
admin_mb 2013-10-13 10:30
惑星の種の成長過程を解明

小さな岩石や小惑星が衝突しながら徐々に大きくなって惑星になるという図はよく見かけますが、元となる微小ダストから10kmサイズの微惑星に成長していくまでの過程がシミュレーションにより解明されたそうです。
微小ダストはマイクロメートル(1/1000ミリ)以下で、これらダストが衝突・付着しながら大きくなっていくと考えられるのですが、惑星サイズまでの成長過程に関する理論にはいくつかの問題があったとのこと。今回発表された理論によると、ダストは合体成長の過程では内部に隙間の多い構造を作ることがわかっているとのこと。この集合体はアグリゲイトと呼ばれ、互いに高速でぶつかることから高密度な微惑星が生まれると考えられてきたそうですが、高速な衝突では隙間は潰れないことが最近の研究でわかったとのことで、新たな圧縮の過程が必要になるということです。

作成されたシミュレーションによると、原始惑星系円盤内のガス風やアグリゲイトの自己重力による圧縮効果を取り入れたところ、アグリゲイトか1cm程度に成長するとガス圧で圧縮されながら合体成長し、100m程になると自己重力で一気に潰れるとのこと。更に合体を繰り返しながら10kmのサイズの天体になるまでを再現できたそうです。ただ、この過程の場合、岩石成分のダスト同士が高速で衝突した場合に砕け散ってしまう問題が残るようです。


世界最大のソーラーセイル展開実験に成功

米L'Garde社は、世界最大のソーラーセイル「Sunjammer」の展開実験に成功したとのことです。
成功したとはいっても打ち上げは2015年1月とのことですので、実証実験が成功したということのようです。日本のソーラセイル実証機IKAROSは対角線の長さが20mの正方形で、Sunjammerは1辺が約38mとのこと。IKAROSの場合、1辺は約14mになりますから、面積としては7倍の大きさになりますね。このSunjammerは、燃料不要の宇宙船開発を目指す技術デモを行うためのNASA研究プロジェクトの一環で、ソーラーセイルの安定性や高度の維持能力、操縦性能などをテストするそうです。

ところで、このSunjammerという名前は、クラークの小説「太陽からの風」が最初にボーイズ・ライフ誌に掲載された時の表題「Sunjammer」にちなんで命名されたとのこと。

「太陽からの風」アーサー・C・クラーク


銀河系ブラックホールに最近活動の痕跡

カテゴリ : 
ニュース
執筆 : 
admin_mb 2013-9-30 23:58
銀河系ブラックホールに最近活動の痕跡

我々の太陽が属する銀河系の中心部に超巨大なブラックホールがあることはよく知られています。
太陽の400万倍以上の質量を持つこのブラックホールは現在活動を休止しており、研究によると今から200万年前には活動しており、今の1000万倍明るかったそうです。

国際研究チームに酔って提案された新たな理論によると、マゼラニックストリームと呼ばれる主に水素からなる細長いガスの帯が、銀河系の2つの伴銀河である大マゼラン雲と小マゼラン雲から伸びているように見えるとのこと。20年前に発見されたこのマゼラニックストリームのイオン化現象は、200万年前に超巨大ブラックホールから噴出した強力なエネルギービームがこのマゼラニックストリームにぶつかってオーロラのように水素ガスをイオン化して輝かせたと考えられるそうです。この輝くガスの帯が200万年前の超巨大ブラックホールのエネルギー放出を示す痕跡ではないかと推測されるとのこと。
ブラックホールの爆発的なエネルギー放出(アウトバースト)の方向とエネルギー量を試算するとこのモデルにも一致するそうで、更に数年前に銀河面の上方と下方に膨らんでいる巨大な高温ガスの泡が捉えられており、これも過去にエネルギーの噴出があった証拠ではないかと考えられるとのこと。

銀河系の中心部は、赤外線観測衛星やX線観測衛星によりブラックホール近傍領域からの放射が観測されています。この放射は、ブラックホールの周囲を回るガス雲がバラバラになり、このガスがブラックホールに衝突する際に発生します。これらガス雲が将来のアウトバーストの原因となる可能性があるそうです。200万年は天文学的にはつい最近といえますが、どの程度周期で発生しているのか興味がわきますね。

火星大気にメタンはない キュリオシティが現地調査

1960年代から、火星には何機もの探査機が着陸また周回軌道に達しています。
観測も長年行われていますが、現在火星上で活動する探査機「キュリオシティ」による測定では検出されていないとのことです。
探査機に搭載される観測機器の精度は新しいほど向上していますので、この結果は信頼できるのではないかと思います。
これまで火星大気に含まれるとされてきたメタンガスですが、生命の存在を探る目安として探されてきたものです。これまでの観測では、火星大気中のメタンの濃度は最も濃いところで45ppbと測定されており、生命活動の存在が期待されていました。ところが今回の2012年10月から6回に渡るキュリオシティの観測結果では、1.3ppbにも満たないことが判明。濃度が急に下がることも考えられないことから、火星にはメタンを発生する生命は存在しないことが明らかになったということです。

地球年でいうと1年近くの間に6回観測していることになりますが、火星の公転周期は687日ですので火星年では半年間ほどの観測ということになります。火星も自転軸は傾いており四季があります。残りの火星年での半年間で、急速にメタン濃度を上げるような活動が行われる季節がある可能性もないとは言えないようにも思います。今後も観測は続けれられるそうですので、その結果に注目しましょう。

小惑星捕獲・有人探査ミッション、NASAが新資料公開

2025年までの実現を目指しているNASAの小惑星捕獲・探査ミッションの新たなCG動画が公開されました。
このミッションは、無人機で直径7〜10mの小惑星をまるごと捕獲し月の近くまで誘導。月を周回する軌道に小惑星を投入し、その後宇宙飛行士が小惑星に向かい直接サンプルを採取するというものです。JAXAも協力するということで話題になった計画です。

計画によると、探索ルーを乗せた宇宙船「オライオン」は月の重力を利用してスウィングバイを行い、小惑星のあるラグランジュ点L2に9日間をかけて向かいます。L2で小惑星を運んできた捕獲器とドッキング、最長で6日間滞在し船外活動で小惑星を格納した袋に近づきサンプルを採取するという計画です。 サンプル採集の他、地球に向かっている小惑星を発見し進路を変える方法を知ることも目的の一つとのことです。無人でもできそうなミッションですが、将来的な火星有人ミッションを見据え、有人宇宙ミッションを成功させることも重要ですね。

超新星爆発の衝撃波のスピードを計測

カテゴリ : 
ニュース
執筆 : 
admin_mb 2013-8-18 8:40
超新星爆発の衝撃波のスピードを計測

慶應義塾大学の研究チームが、わし座の方向およそ1万光年彼方にある超新星残骸「W44」の衝撃波の膨張速度を精密に計測することに成功したとのことです。
超新星爆発は、太陽の8倍以上の質量の恒星が最後を迎えた際の現象です。爆発の衝撃波は、物質の組成や物理状態にまで影響位を与えるほどのエネルギーですが、これまで観測に基づいた衝撃波の膨張速度や運動エネルギーの研究は行われてなかったそうです。

今回、研究チームは、野辺山の45m電波望遠鏡とチリの10mASTE望遠鏡を用い、超新星爆発の残骸「W44」と、W44に隣接する巨大分子雲において放出されるミリ波・サブミリ波を観測。観測の結果、W44の衝撃波の膨張速度は約13km/secであること、また超新星爆発が星間物質に与えた運動エネルギー量は10^50erg(太陽が1病患に放出するエネルギーは、1病患に3.6☓10^33erg)の1~3倍であることがわかったそうです。秒速13kmというのは、以外に遅いという印象です。ロケットを打ち上げる際、地球の重力を振り切るために必要な最小速度が秒速約11.2kmですから、これに近い速度ですね。ただ、局所的には秒速100kmを超える分子ガスも検出されるそうです。秒速100kmを超える速度は、水素分子が乖離されない限界の速度、秒速50kmを超える速度ですが、この超高速度成分の起源は現在のところ謎とのことです。

「こうのとり」4号機(HTV4)国際宇宙ステーションとの結合成功

2013年8月4日にH-IIBロケットによって打ち上げられた国際宇宙スターション補給機「こうのとり4号機(HTV4)」は、日本時間の8月10日3時38分、ロボットアームによってISSとの結合に完了したとのことです。直接ISSにドッキングするのではなく、ロボットアームを使って結合させる方法は日本が開発した手法で、その安全性の高さが評価されているとのこと。
H-IIA/Bあわせて連続20回成功し、技術的にはH-IIBロケットと「こうのとり」によってISSに人を送ることもできそうですが、日本では人を運ぶにはまだ成功率が低いと考えられるでしょうね。

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