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運営者ブログ - admin_mbさんのエントリ

太古の火星は雪景色? 新モデルが解析

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admin_mb 2013-8-4 10:26
太古の火星は雪景色? 新モデルが解析

火星地表には、水が流れてできた考えられる地形が多数あります。この水が降水によるものなのか、地下から湧きでたものなのかは意見の別れるところです。
今回作成されたコンピュータモデルで火星の標高の高い4カ所の山やクレーターの縁などを対象に風の循環や香水パターンを分析した結果、これら地形の斜面を雪、あるいは雨が流れたという裏付けが得られたとのこと。シミュレーションの結果、火星では相当量の地形性降雨があったと考えられ、特に標高の高いクレーターの縁において降水量が多い傾向があり、更に全球気候モデルから割り出した風向きから、ほとんどの谷はクレーターの風上側の特に降水量が多かったと考えられるエリアに集中しているそうです。似たような香水パターンはハワイにもあり、東からの湿気を帯びた風が山にぶつかると東側斜面に雨をもたらしているとのこと。

当時の火星の大気組成に関するモデルを見る限り、雨が降るほど気温が高かくなく、降ったのが雪であった場合に降水分布が妥当な位置に収まるそうです。ただ、降った雪が溶ける過程について明確なメカニズムを提示できたい内容で、降ったのは雨だとする説も可能性として残るとのこと。
火星には多数の探査機が送り込まれていますので、今後の研究の結果が待たれますね。

月の誕生の謎、今なお続く論争

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admin_mb 2013-7-21 22:45
月の誕生の謎、今なお続く論争

地球の月がどうやって誕生したのか。現在最も支持されているのはジャイアント・インパクト説ですが、ちょっと聞いただけでは信じられないような説ですよね。太古の昔、地球がまだ溶けた溶岩の塊だった頃、太陽系は太陽を取り巻くガスや岩石、原始惑星が衝突を繰り返しており、地球に最後の大きな衝突が発生。衝突の衝撃で地球の一部が分裂し月になったというものです。 月の石に含まれる鉱物が地球のマントルの鉱物とほぼ同じことや、月の密度が地球より低く鉄の核がないことの説明がつくことから、この説は支持されてきました。

長く支持されてきたジャイアント・インパクト説ですが、いくつか疑問点があるようです。原始の地球に何か天体が衝突したことは確からしいのですが、地球と月のマントルの組成がほぼ同一であることから、月はほぼ地球の破片からのみ生成されていると考えられるそうで、このようなことが起きることを説明するには、従来のジャイアント・インパクト説では不十分ということのようです。
この問題を回避するには、成長途中の地球が高速に自転し細長い形状をしており、ここに小さな衝突、火星の1/10程度のサイズの天体の衝突によって地球が分裂したのではないかとの説が考えられるとのこと。確かにこれなら地球とほぼ同じ組成の月が生まれますね。他に、衝突したのは小さな天体ではなく大きく速度の遅い天体で、衝突の際に地球のマントルの塊が宇宙空間に弾き飛ばされたという説や、衝突した天体の破片から月はできたものの、その後地球由来の岩石で表面を覆われたという説もあるようです。こうなってくると他にもいろいろな説が出てきそうですが、アポロ計画で持ち帰られた月表面の岩石だけでは決着が付きそうにありません。月面でのボーリングや人工地震による地層の調査が必要ですね。

惑星の色を初確認、地球のような青色

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admin_mb 2013-7-15 17:38
惑星の色を初確認、地球のような青色

ハッブル宇宙望遠鏡の観測により、63光年離れた惑星の色を割り出すことに初めて成功したそうです。色は地球のような青色とのことですが、この惑星は巨大ガス惑星で似ているのは色だけのようです。

色の確認には、惑星が構成の全面を通過する前、通過中、後を観測し、その際の光の変化を解析することでその惑星の色が青であることを突き止めたとのこと。この青は、大気中に含まれるケイ酸塩粒子による光の散乱によって生まれていると考えられるそうです。太陽系で青いガス惑星というと海王星ですが、海王星が青いのは大気に含まれるメタンが赤い光を吸収し青い光を散乱する性質があるためとのこと。この惑星はこれまでの観測で、水蒸気と二酸化炭素、更にメタンの存在が確認されているそうですので、大気に含まれるメタンも青を生み出す原因の一つかもしれませんね。
なお、この惑星は2005年に恒星の手前を通過する際に惑星の光が弱まることで発見されています。このような方法で発見された惑星の中では最も太陽系に近いそうです。

さて、この惑星は木星ほどのサイズのガス惑星ですが、恒星に近い軌道を回っています。このような構成に近い軌道を持つガス惑星をホット・ジュピターと呼びます。恒星との距離は470万キロ、太陽系で最も太陽に近い水星の場合、平均距離が5800万キロですので、かなり恒星に近い軌道を巡っていることになりますね。我々の太陽系だとガス惑星は火星よりも遠い軌道にのみ存在しますが、ガス惑星は必ずしも太陽から遠い場所にあるというわけではないんですね。

冥王星の衛星に「ケルベロス」「ステュクス」命名
http://www.astroarts.co.jp/news/2013/07/03pluto_moon/
冥王星の5つの衛星の内、3つはカロン、ニクス、ヒドラという名称がつけられていましたが、2011年、2012年に発見された残りの2つはS/2011 P 1、S/2012 P 1という符号で呼ばれていました。2013年2月、SETI研究所のウェブサイトでこれら衛星の命名候補の募集と投票が行なわれ、その際の1位は「ヴァルカン(Vulcan)」、2位が「ケルベロス(Kerberos)」、3位が「ステュクス(Styx)」という結果でしたが、国際天文学連合(IAU)に承認されたのは、2位と3位「ケルベロス」「ステュクス」でした。

「ヴァルカン」はご存知の通り、スタートレックに登場するヴァルカン人の故郷の惑星名です。ウィリアム・シャトナー氏が提案したことで話題になっていましたが、投票でも1位になっていたのですね。ただ、ヴァルカンは天文学で既に使われている名称であることと、ヴァルカンはローマ神話の火山の神ウゥルカーヌスの名前でもあり、冥王星の衛星名はギリシャ・ローマ神話の冥界のエピソードにちなむというルールがあることから却下されたそうです。ヴァルカンというとスタトレのヴァルカン星が有名ですが、水星の内側を公転する仮想の惑星名としても知られています。既に天文学で使われているというのは、この仮想の惑星のことを指しているようです。

この「ケルベロス」「ステュクス」ですが、キャプテン・フューチャーシリーズの小説の中に冥王星の衛星として登場するんですね。小説が書かれた当時は冥王星の衛星は見つかっていませんが、冥王星には4つの衛星があるという設定で、「カロン」「ケルベロス」「ステュクス」「ディス」という名前で登場します。現在冥王星にはNASAの探査機「ニューホライズンズ」が向かっており、2015年に接近する予定です。新たな衛星が見つかる可能性もありますので、その名称が「ディス」になるといいですね。「ディス」はローマ神話の冥界のエピソードに関連するようなので、可能性は十分にあるのではないでしょうか。

風前の灯!冥王星ドーム都市―キャプテン・フューチャー全集・別巻


80年ぶり、いるか座ガンマ流星群

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admin_mb 2013-6-16 23:08
80年ぶり、いるか座ガンマ流星群

80年ぶりに「いるか座ガンマ流星群」が出現する可能性があるとのこと。流星群には星座の名前がつけられますが、これは地球からはこの星座の方向に流星群が見えるためです。流星群は、主に彗星が残した塵を地球軌道が横切る際に現れます。前回1930年の流星群の軌跡を分析した結果、今年この流星群を観測できる可能性があるとのことですが、現在のところこの流星群の元となる彗星は見つかっていないようで、未発見の彗星が地球の公転軌道面を通過している必要があるそうです。

彗星の中には、楕円軌道をもつものと、放物線軌道や双曲線軌道という一度太陽に接近した後は二度と戻ってこない、あるいは万単位の年をへて戻ってくるものがあります。彗星が残した塵を地球が横切る際に流星群が見えるわけですから、彗星軌道と地球軌道が交わっているということになります。彗星に限らず太陽系内の天体は何らかの軌道をもち移動しているわけですから、地球と衝突することも珍しくありません。実際、1日に何トンもの隕石が落下しているそうですし。流星群を調べてみると、小規模なものも含めると70以上あるようです。毎月塵の中を地球が通っていることになりますね。

地球と金星、双子ではなかった!?

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admin_mb 2013-6-9 10:40
地球と金星、双子ではなかった!?

太陽から火星軌道までの間にある固体惑星は「地球型惑星」と呼ばれます。なお、木星以遠のガスでできた惑星は「木星型・天王星惑星」と呼ばれます。
「地球型惑星」が形成される際、マグマの海が徐々に冷却固化していきますが、この固化するまでの時間は惑星の質量によって決まるとされています。地球の0.8倍の質量を持つ金星は地球と同様の初期進化の過程を経たものと考えられてきました。
今回発表された惑星初期進化モデルによると、太陽からの公転半径がある距離を境に、惑星は全く異なる進化を遂げる可能性があるとのこと。同じような質量を持つ地球と金星ですが、地球は金星よりも太陽から遠い分溶融マグマが早く冷却し海が形成、金星はマグマの溶融期間が長くその間に水を失ってしまったと考えられるそうです。

この軌道半径を境に地球型惑星は2つのタイプに分けることができ、地球は「タイプI」、金星は「タイプII」に分類されるとのこと。この軌道半径は、1AU(天文単位:太陽から地球までの距離)に対し0.6〜0.8AUと推定されるそうです。金星は0.72AUに位置し、どちらのタイプとも取れる位置にありますが、水をほとんど持たない特徴から「タイプII」として説明できるとのこと。これまで金星に水がほとんどない理由として、海が蒸発したものと考えられてきましたが、仮にそうなら水素よりも重い酸素が大気中にもっと存在するはずという問題があったそうです。今回のモデルだと、固化の過程で水が蒸発し、その際に生じた酸素はマグマの酸化の際に消費されたと考えればこの問題は解決できるとのことです。

子供の頃、金星、地球、火星、の説明を見た際に、金星は地球が冷却して海が生まれる前の状態、火星は地球の水が失われた状態のように思えたものです。そこから、過去には火星に水があって生物がいたもの現在は滅びてしまって状態。地球も将来的には火星のように海がなくなり滅びるものの、その頃には金星が冷えて海ができ生物が生まれるんじゃないかと考えたりしました。太陽の活動は徐々に衰えていて、昔は火星の位置が今の地球のようにちょうど良い距離、今は地球、将来は金星の位置がちょうどよい距離になる、というわけです。火星、木星間のアステロイドベルトも、将来の惑星の姿で、過去には火星よりも前に惑星があったのかなあ等と思っていたものです。キャプテンフューチャーシリーズに、火星・木星間にあった惑星を舞台とした物語があります。小学生の頃に読んだものですが、その影響だったのかも知れませんね。

「透明惑星危機一髪!/時のロスト・ワールド」エドモンド・ハミルトン

「3D印刷可能な食料」にNASAが助成金

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admin_mb 2013-5-26 16:45
「3D印刷可能な食料」にNASAが助成金

3Dプリントというと、樹脂を固めながらものを形作る機械のことを連想しますが、ここで紹介される3D印刷は食材を集めて食料を形作る機械のことを指すようです。説明によると、常温保存可能な糖類やたんぱく質をカートリッジに収め、必要に応じて組み合わせて食品するという仕組みとのこと。
栄養素はカートリッジ化されているわけですから、元の食材が何かはあまり気にならなくなりますね。もっとも、現在の加工食品も中身が何かはよく分からないところがありますから、それと似ているともいえますね。ちょっと前に、国連食糧農業機関が昆虫食を推奨する報告書を出しましたが、昆虫の栄養素を抽出したものがカートリッジに含まれていてもそれほど抵抗感はないように思います。

カートリッジに収めた素材を都度選択して食材に加工するとのことですので、イメージとしては練り物のような感じになるのでしょうか。ペースト状だと食欲もわきませんから、食感も調整できると良いですね。ペースト状の食べ物というと、映画「2001年宇宙の旅」でのディスカバリー号の食事を思い出します。あまりおいしそうには見えないのですが、いかにも未来的な宇宙食という感じが気に入っています。
この食事の際に使われているスプーンは、アルネ・ヤコブセンがデザインしたものです。以前MoMAショップでヤコブセンのカトラリーセットを見かけた際に欲しいなと思ったのですが、当時2万円程したのであきらめました。また、映画でお皿は仕切りの着いた長方形の皿で、これなら似たものをすぐにでも見つけられそうなのですが、なかなか長方形でそれらしいものがないんですね。

2001年 宇宙の旅


大規模な太陽フレア、4回連続で発生

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admin_mb 2013-5-18 23:43
大規模な太陽フレア、4回連続で発生

日本時間2013年5月13日から15日にかけて、計4回の大規模な太陽フレアが観測されました。
太陽フレアの規模は、放出されるX線の強度によって5段階に分類されます。小さい順にA、B、C、M、Xという5等級の内、今回のフレアはXクラスですが、通常の100倍以上も大きいXクラスとのこと。特に14日9:58am頃に発生したものが大きかったそうです。フレアが発生したのは地球から見て左端で、噴出した大量のコロナガスは地球の方を向いていませんでしたが、太陽の自転によってこのフレアを引き起こした活発な黒点郡が地球の方向に向くことになります。太陽の自転周期は赤道部で約25日。フレアが発生したのは左端ですので、正面を向くには1/4周期。大体1週間ほど、20日から22日あたりに地球の方向を向くことになります。

大きなフレアが発生すると、地球の電離層も影響を受けます。太陽から噴出される紫外線やX線によって電離層が乱され、電離層で反射することで遠くまで電波が届く短波通信に影響が出ます。今回のフレアでは実際に短波通信に障害が発生しました。また、短波通信のほかにも、漁業・航空無線やGPS、送電線への影響についても注意が必要とのことです。

太陽は11年周期で活発化と沈静化を繰り返しています。現在は活発化の周期にあたり、今年の5月に濃く点数が最大になる極大期と予想されているとのこと。Xクラスのフレアの発生は昨年1年間で7回。今回は48時間の間に4回発生していますので、極大期の予想は当たっていたようですね。

「太陽からの風」アーサー・C・クラーク


「火星への片道旅行」に応募者2万人超

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admin_mb 2013-5-4 23:28
「火星への片道旅行」に応募者2万人超

2013年1月、オランダの非営利団体「Mars One」が発表した火星への片道旅行は記憶に新しいですが、実際に応募の受付が開始され既に2万名を超える応募があったとのことです。
計画では2023年の出発とされています。このミッション全体をリアリティTV化することで関心を惹くことになっているそうで、応募者の中から最初の6グループの参加者(各グループ4人)を選ぶまでだけでも結構面白そうです。計画では、最初のグループが出発した後、2年おきに各グループが出発し、それぞれ7か月で到着予定とのこと。

主な応募要件は、健康で18歳以上、優れた社交・サバイバルスキルと最低限の英語能力を持っていることだそうですが、これはリアリティ番組的には必要な条件だと思いますが、片道旅行で火星に到着しそこで一生を過ごすには、社交性は返って苦痛の元になるのではないかという気もします。計画通りに行ったとしても24名だけですし、地球と交信できるとはいえ火星と地球の距離からするとリアルタイムのまともな会話も出来ません。それに一番の問題は、メンバーに医者がいたとしても十分な医療を受けることができず、ちょっとした怪我や病気が死にいたる可能性があること、それから一度出発したらもう一生水を潤沢に使うことなどできなくなる、つまり風呂もシャワーも十分に使えないということに耐えられるかどうか。酒も現地で作れるようになるまでは飲めませんし。 火星旅行は確かに夢がありますが、まずは半年ほど北極圏やサハラ砂漠等、火星に比べてはるかに環境のよい地域で同じ条件の住居で暮らしてみるべきでしょうね。

初期宇宙のスターバースト銀河を発見

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admin_mb 2013-4-22 23:48
初期宇宙のスターバースト銀河を発見

スターバーストは、星の元となる星間ガスが短期間に大量にできることをいいますが、爆発的に星が形成されている銀河、スターバースト銀河が発見されたとのことです。これまで発見されたスターバースト銀河の中で最も遠く、宇宙誕生からわずか8億6000万年後に生まれたと考えられるそうです。
発見したのは欧州宇宙機関(ESA)やカリフォルニア工科大学の研究チーム。ハーシェル宇宙望遠鏡に搭載された赤外マッピング機能を用いることでスターバースト銀河「HFLS3」を見つけたとのこと。これまでに発見されたスターバースト銀河の中では最も遠くて古く、1年間に2900個ものペースで星を生み出しているそうです。

太陽は核融合によって輝いています。炭素や鉄のような重元素の多くは、これまで宇宙の最初期に生まれた星の超新星爆発によって形成されたと考えられており、ビッグバンから10億年は存在しなかったとされてきました。HFLS3の分光測定の結果から、より新しいスターバースト銀河とよく似た多様性が観測されており、活発な星の形成によって短命な星の爆発で次々と重元素が形成されたとも考えられるそうです。初期の宇宙では爆発的に星が生まれ、更に銀河も生まれていたのですね。

SFでスターバーストというと、そのものずばり「スターバースト」という小説があります。ナノテクとベテルギウスの超新星化が絡むサスペンスものといった小説です。

「スターバースト」ジェフリー・A・カーヴァー


ブラックホールへの落下0.01秒前

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admin_mb 2013-4-13 23:36
ブラックホールへの落下0.01秒前

地球から約6000光年の距離にある「はくちょう座X-1」は、1971年に発見された強力なX線源で、連星系を形成している伴星がブラックホールの最有力候補と考えられています。はくちょう座X-1は、太陽の約30倍の質量をもつ青色超巨星と、太陽の約10倍の質量の「ブラックホール」と周辺のガス降着円盤が共通重心のまわりを公転しています。
理化学研究所の山田真也・基礎科学特別研究員や京都大学、日本大学、東京大学などの共同研究グループは、X線観測衛星「すざく」を用いた観測により、恒星からのガスがブラックホールに吸い込まれる際、ガスはブラックホールに近づくにつれて増す重力エネルギーを放射のエネルギーに転化し明るくなり、ブラックホールに落ち込む最後の100万分の1秒という瞬間に10億度以上に急激に加熱されていることがわかったとのことです。

ガスが落ち込む天体に表面があるとした場合、天体表面からの強い放射によってガスが冷やされるため、急激に10億度まで加熱することはないと考えられるとのこと。このことから、ガスを吸い込んでいる天体は表面のない天体、ブラックホールであり、更にブラックホールの理論で予想されていたガスの温度上昇、X線の明るさの増加とその後の消失、を支持するものだとしています。

はくちょう座X-1はブラックホールだと思っていたのですが、まだ有力候補だったのですね。
さて、ブラックホールが出てくるSF小説は多数ありますが、今回はノンフィクションを紹介します。「ブラックホールで死んでみる」という興味を引くタイトルのこの本は、宇宙物理学者による科学エッセー集です。

「ブラックホールで死んでみる」ニール・ドグラース・タイソン


NASA、小惑星捕獲ミッションを予算要求

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admin_mb 2013-3-31 10:27
NASA、小惑星捕獲ミッションを予算要求

米航空宇宙局(NASA)は、小惑星探査のまったく新しいミッションに調整しようとしているそうです。詳細は新予算がスタートする2013年4月10日が発表される予定とのことですが、現時点で発表された内容によると、小惑星に着陸する代わりに小惑星そのものを掴み取って地球まで運んでくるものとのことです。宇宙船で運べるサイズの小惑星を見つけてこれを掴み取って月の近くまで持ち帰ることが目的で、まずはこのサイズの小惑星を見つけるための予算獲得を目指すようです。

地球の近傍空間、例えばL2(Lagrangian point2:地球と月を結ぶ直線の延長上で、地球から見て月の向こう側)まで小惑星を運び、次にL2まで有人ミッションで訪問することが検討されているそうです。この計画が実行された場合、小惑星の脅威への対応や月資源の利用技術への応用の可能性も広がると考えられるとのこと。計画では2018年あるいは2016年に太陽光発電推進システムで飛行する宇宙船がL2に小惑星を運び、L2への有人ミッションは2021年とのこと。この通り行くかどうかはわかりませんが、実行されるのが楽しみですね。

古代の火星に生命が存在できた証拠

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admin_mb 2013-3-17 0:54
古代の火星に生命が存在できた証拠

恐らくそうだろうと思っていたものなので驚きはありませんが、やはり実際に証拠が見つかると生命の痕跡の発見を期待してしまいますね。 NASAの火星探査車キュリオシティ(マーズ・サイエンス・ラボラトリ)が地面を掘削し採集したサンプルを分析したところ、生命存在可能性の証拠となるものが見つかったとのことです。

見つかったのは粘土と硫酸塩鉱物。これらは酸性度の低い水の中でしか生成されないものとのことで、生命にとって有害な高い酸性はなかったということのようです。見つかったのはもちろん水の酸性度の低さを示すものだけではなく、生命維持に必要な硫黄、窒素、水素、酸素、リン、炭素の6元素などを検出しており、生命に適した水があったということからすると、確かに生命が存在した可能性はありますね。 恐らく問題となるのは、この水が度程度の期間存在したかでしょうね。生命が誕生するまで水が残っていたなら、今後の探査で生命の痕跡が見つかるかもしれません。

有人火星ミッション、計画の詳細発表

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admin_mb 2013-3-3 11:06
有人火星ミッション、計画の詳細発表

世界初の宇宙旅行者として知られる大富豪のデニス・チトー氏が設立した非営利団体「インスピレーション・マーズ財団」が、火星への有人ミッションを正式に発表したとのことです。
発表によると、火星大接近のタイミングに合わせ2018年1月の打ち上げを目指しており、まずはアポロ計画の有人月面着陸に先がけて行なわれた月へのフライバイ同様、火星へのフライバイを行なうとのこと。火星には着陸せずにUターンして地球に戻ってくるというミッションで、火星には10万キロの地点まで接近。地球と月の距離が38万キロ、火星は月の約2倍の直径ですから、見かけの大きさは地球で見る満月よりも4倍近い大きさになるのではないでしょうか。これは壮観ですね。

さて、宇宙船の搭乗者は2名。男女各1名を乗せるカプセルを打ち上げる計画とのことです。狭い宇宙船での501日間の飛行となりますので、経験を積んだ50代前半の夫婦が望ましいと考えられるそうですが、NASAの有人ミッションのような緊急時の救出のためのバックアップ計画はないとのこと。火星に宇宙船を送りフライバイで地球に戻ってくるというのは、これまでの探査機の実績からもロケット科学的には単純で、打ち上げ後に行なうロケット噴射は1回だけになるようです。

501日間の狭い宇宙船での生活ストレスが懸念されることから、周囲から隔絶した閉鎖環境で最低6カ月間過ごした経験があるというのが募集条件の1つになっているそうです。単に隔絶した環境で過ごせるかどうかという点からすると、適正のある人物は多数いそうですが、宇宙飛行士に選ばれるようなタイプではないですね。それなりの体力や能力は必要ですし、緊急時の冷静さや判断力を兼ね備えた引きこもりな人って少なそうです。

ロシア隕石落下の負傷者1200人に

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admin_mb 2013-2-18 22:34
ロシア隕石落下の負傷者1200人に

2013年2月15日、ロシアのチェリャビンスクに落下した隕石の衝撃波による負傷者は1200名を越えたそうです。YouTubeにアップロードされた多数の画像を見ると、その轟音や地表に影が出来るくらいの明るさはこれまでに見たことのないものでした。2月16日に地球に再接近する隕石の話題がありましたから、隕石群のようなものと共に近づいてきているかと思いましたが、研究者によると無関係とのこと。以下のNASA BLOGSで案内されている軌道の図をみると2012 DA14の軌道は地球軌道の内側で円に近い形の軌道で、ロシアに落下した隕石の軌道の遠日点は火星軌道よりも遠くに達する楕円軌道です。

How Do We Know the Russian Meteor and 2012 DA14 Aren't Related?

隕石の重さは推定で10トン、直径は17メートルと推定されるとのこと。接近が観測されていた2012 DA14の直径は約45メートルですから、事前に見つけられるかどうかは、このあたりのサイズが境目になっているのかもしれませんね。

さて、1996年1月7日16:20頃、つくば市に落下した隕石は東京上空を通過しており、その際にものすごい音がしました。ジェット戦闘機でも通過したのかと空を見上げると太い飛行機雲のようなものが出ていました。その日の夜のニュースで隕石の落下だったと知ったのですが、爆発して四散した隕石のかけらが紹介されているのを見て、小さな隕石があのような轟音で落下するとはものすごい速度なんだなと思ったものです。

SFの世界で小惑星や隕石はおなじみです。現在でも地球に被害を与えるような小惑星が接近していないか観測や追跡が行なわれており、この計画はスペースガードとよばれています。「スペースガード」という名称や計画の内容は、アーサー・C・クラークの「宇宙のランデヴー」に登場する同名の計画にちなんでいるとのこと。「宇宙のランデヴー」では、このスペースガードの観測により発見された小惑星が、実は円筒形をした人工の建造物であることがわかり、調査隊が派遣されるという物語です。この設定を聞くと、何か宇宙人との戦いでも始まりそうな印象を受けるかもしれませんが、まったく違います。SF、特にハードSF好きでないと何が面白いのかもわからないかもしれません。

「宇宙のランデヴー」アーサー・C・クラーク

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