Moon Basketball

ムーンバスケットボールとは

このサイトでは、将来月に人が住むようになった際に月面で行われるであろうスポーツ、架空のスポーツのルールを考えます。
月面でのスポーツといっても様々考えられますが、ここでは地球の1/6という重力の元でジャンプ力を生かせそうなスポーツ、バスケットボール、ムーンバスケットボールという架空のスポーツのルールやコートの広さ、リングの高さ等の設備を考えます。

ホッケーに対するアイスホッケーが、氷上という地面と異なる環境で行われることで、全くといっていいほど異なる印象のスポーツになったのと同様、月面でのバスケットボールも地球の1/6という重力下で行われることで、地球でのバスケットボールとは大きく違ったスポーツになるのではないかと期待しています。

On this website, I will explore the regulations for hypothetical sports that could be played on the Moon once humans establish a settlement there. While numerous lunar sports are conceivable, my focus will be on outlining the rules, court dimensions, ring height, and additional amenities for a fictitious sport that could capitalize on the low-gravity conditions of the Moon, such as "Moon Basketball".

Just as ice hockey, as opposed to field hockey, has become a sport with a completely different feel by being played on ice, which is a different environment from the ground, we expect that basketball on the moon, played under 1/6 the gravity of the earth, will be a very different sport from basketball on the earth. I expect that basketball on the Moon will be a very different sport from basketball on Earth.


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月の重力

月面の重力はご存じのように地球の1/6です。地球で体重が80kgの人なら13kg程度になる感じです。

バスケットボールをやっている人なら助走をつければ80~100cm程度の高さまでジャンプできますので、その6倍の480cm~600cmの高さ、身長の3倍程度の高さまで跳び上がることができます。足の位置がこの高さですので、頭や上に伸ばした腕は更にその上、体感的にはもっと高く感じることでしょう。

また、地球でのジャンプ力の差10cmが月面では60cmもの差になりますので、ムーンバスケットボールでは身長の差よりもジャンプ力の差が大きな意味を持ちます。

さて、6mの高さというのは、だいたい歩道橋の高欄の高さです。つまり道路からジャンプすると歩道橋の手すりくらいの高さに達するような感じです。

地球で6mの高さから地面に落ちるまでの時間は約1.1秒ですが、月面だと約2.7秒(※)で、ゆっくりと落ちてきます。
跳び上がる時には地球と同じような速度で上昇を開始し、地球ならすぐに減速して停止、落下し始めるのに対し、月面の場合は減速から停止、停止から落下にいたるまでがゆっくりになる感じでしょうか。

ふわっとしたジャンプでぴょんぴょん飛び回るような感じだと迫力がないと思われるかもしれませんが、跳び上がる時のスピードやボールを投げる速度は地球と変わらないので、そんなにゆっくりとした印象は与えないと考えています。

では、このような重力の元でバスケットボールを行う場合、どのようなコートが適切か考えてみましょう。


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コートについて

ムーンバスケットボールのコートの仕様
地球よりも6倍の高さまでジャンプできる月面でのバスケットボール、ムーンバスケットボールのリングの高さはどの程度の高さが適切なのかをまず考えます。
先に結論をいうと、以下の内容とします。

この結論に達した経緯を、以下「リングの高さ」から順に紹介します。


リングの高さ

地球ではバスケットボールのバスケットリングの高さはコート面から10フィート(約3.05m)です。
身長1m85cmの人が腕を伸ばして仮に230cmの高さに手が届き、90cmジャンプできればダンクシュートができるとしましょう。ボールの直径は24cm程ですので、ボールをコントロールできる程度に手がリングよりも上に到達していれば、ボールをリングに押し込めると考えます。

月面でこれに相当する高さを設定する場合、腕を伸ばした高さ230cmにジャンプ力90cm×6の540cmを足した770cmがリングの高さ、ということになります。三階建ての建物の三階の天井くらいまでの高さがだいたい8m程ですので、そのちょっと手前という感じでしょうか。


バスケットボールと同じ広さのコートでリングの高さが7.7mあるとしたら、ジャンプシュートは良いにしても、3ポイントシュートやフリースロー等、コート上からのシュートはリングが遠くそう簡単に決まらなくなりそうです。また、かなり急角度で見上げないといけなくなるので、単純に高くするだけでなくもっと検討が必要かもしれません。例えば次のようなことが考えられます。

高さを考える際に考慮しないといけないのは、ゴール・テンディングというルールです。
このルールは、ショットされたボールがリングよりも上にあって、更に落下している間にオフェンスがボールに触れると得点にはならず、ディフェンダーが触れた場合は得点になるというものです。

地球の場合、例えば3ポイントシュートのように放物線を描くシュートにディフェンダーが触れるとしたら、ボールがリング向かって落ちてきたところでジャンプして意図的に触れる以外にありませんが、ムーンバスケットボールの場合、リングの高さ設定によっては体をリングより上に持っていくことも可能なので、攻撃側が意図的にディフェンダーにボールをぶつけることもできます。

滞空中にボールをよけるのは困難なので、ディフェンダーはディフェンスの際にうかつにジャンプできないということにもなります。ルールは極力バスケットボールと同じにしたいと考えていますので、ムーンバスケットボールでもゴール・テンディングのルールを適用するものとして、高さを検討していきます。


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検討:「1)リングを地球と同じ3.05mの高さにする」

まず、リングの高さを地球と同じにした場合を考えてみましょう。この場合、プレイヤーはリングの倍の高さまでジャンプできますので、リングよりも高い位置からのシュートの機会が増えることになります。

立っている場合は手が届かず、ジャンプするとその倍の高さまで飛び上がれるというのは地球上では考えにくいですが、敢えて例えるなら、リングが1.5m程度の高さでコートに腰を下ろすか車椅子に座るなどして低い姿勢でプレイし、ジャンプ時は立ち上がってジャンプしても良い、といったよう場合でしょうか。座った状態で手を伸ばしてもリングには届きませんが、立ち上がってジャンプするとリングの上の位置からシュートを放てるという感じです。

地球でのバスケットボールでは、シュートを放つ位置から見てリングは基本的に上にあるのに対し、1)の場合は下に位置する場合もあるわけですから、リングは三次元空間の中に位置づけられることになります。この場合、ディフェンダーもリングの高さ以上にジャンプし、体でリング全てをカバーすることもできますが、ゴール・テンディングのルールにより、リングよりも上にジャンプしシュートを放たれたら防ぎようがありません。高くジャンプすれば何の障害もなくシュート体勢を取れるわけですから、シュートが容易に決まります。

先ほどの低い姿勢でプレイする例えの場合でいうと、ディフェンダーが立ち上がったりジャンプしてディフェンスできないとしたら、シュートは簡単に決まります。逆に、ゴール・テンディングをなくしてリングよりも高い位置から放たれるシュートをブロックできるとした場合、今度はディフェンダーに有利になりすぎてしまいます。従って、地球と同じ高さにするのは無理という結論です。


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検討:「2)リングの高さを7.7mとするが、リングの直径を大きくする」

次に、高さは7.7mでリングのサイズを大きくする場合を考えます。仮にリングの直径を二倍にしたら高さが7.7mでもシュートは決まりやすくなるでしょうか。

リングの高さが7.7mの場合、フリースローラインからリングまで距離を地球上のコートに当てはめると、だいたいセンターラインとスリーポイントラインの中間あたりからの距離に相当します。ボールも軽くなっていますから、リングにボールが届かないということはないでしょう。ただ距離がありますので、リングの直径を大きくすべきかどうか。またバックボードの大きさも変更した方がよいでしょうか。実際は試行錯誤の上で決定することになる思いますが、ここは月面で実際にプレイする立場に立って考えてみましょう。

なお、リングが高くなった分見上げる角度は大きくなり、フリースローラインに立つプレイヤーから見ると、地球のバスケットボールの場合の約15度に対しムーンバスケットボールでは約60度になります。地球のコートで60度の角度で見上げる位置は、リングから120cmくらいの距離から見たリングに相当します。3m程度の高さであれば、リングのすぐ下以外では意識して上を見なくても自然とリングが目に入りますが、7.7mの高さとなると意識的に見上げないと視界に入りません。リング下付近ではかなり急角度というか、ほぼ真上を見る感覚ですね。

見上げる角度という問題はあるものの、リングの直径を大きくすればコート上からのシュートも7、.7mという高さと高さから来る距離は障害にならないかも知れません。ただ、ジャンプ力を活かせるムーンバスケットボールで、ジャンプせずにコート上からシュートを打つことがあるのかどうか。ジャンプするとゴールは近くなりますが、月面では滞空時間が長いため、それが隙になることもあります。となると、あまり大きくジャンプせずにシュートを放つこともありそうです。そういうプレイのためにリングの直径を大きくすべきか。

どちらも一長一短あり悩みどころです。

このように考えると、ゴールリングの直径は地球と同じでよさそうです。


検討:「3)リングの高さを3m~7.7mの間で適切な高さに決める」

3)は1)2)の折衷案です。
ゴール・テンディングのルールをムーンバスケットボールでも適用したいと考えていますので、リングよりも上にジャンプできる空間が広いとディフェンス側は防ぎようがありません。リングよりも上に滞空できる時間がある程度短い6mの場合で考えて見ましょう。この場合も、1)よりはリングの上に滞空できる時間が短いとはいえ6m近くジャンプできるので、高くジャンプすれば余裕でシュートを決められそうです。

このように考えてくると、リングの高さは7.7mにするのがよさそうです。リングのサイズは地球と同じでよい、ということにしました。バックボードのサイズはどうでしょうか。
バックボードはシュートの際に利用されますが、その際に使われるエリアは、リングのすぐ上に絵が描かれた四角のあたりです。パスの際にバックボードにぶつけるという使い方もありますが、そのために大きくする必要もなさそうに思えます。となると、これも地球と同じでよさそうです。

大きくする意味があるとすると、7.7mの高さにあるリングに対し遠くから放たれるシュートは大きく外れる可能性があるので、そのようなシュートがコートの外に出ることを防ぐという意味があります。それほど外れることがあるかどうかですが、多少大きくしてもプレイへの影響はそれほどなさそうですので、ちょっと大きめにすることにしましょう。


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結論:コートの高さ、コートの広さ、リングのサイズ、バックボードのサイズ

検討した結果、リングの高さを7.7mとします。つまり2)案です。
コートの広さは、これは地球と同じ28m×15mとします。リングが高いのでアンバランスな感じもしますが、空間的にプレイエリアが広がっておりプレイヤー数を1チーム5名とした場合、コートを広げると間延びしてしまいそうですので地球と同じ広さとします。

リングの直径は地球と変わらず内径45cmとします。バックボードは少し大きくし、縦横比同じで面積が2倍となる254.4cm×148.5cmとします。

高さ7.7mは、先に考察したように身長185cm、ジャンプ力540cm(地球では90cm。助走してジャンプする場合を想定)の人がダンクシュートできる高さです。地球でのジャンプ力の差5cmが月面では30cmの差になりますので、7.7mの高さでも余裕でリングの上まで手が届くプレイヤーがいることは確かですが、リングよりも高い位置に腕をあげていられる時間はそれほど長くありませんので、ディフェンスにとってもオフェンスにとってもそれほど優位でも不利でもないと考えます。

問題はリングが7.7mも上にあるとコート上からは真上を見上げるような感覚になる点ですが、そもそもローポストから見ればリングはほぼ真上ですし、ローポストのエリアが広くなったと考えてやむなしとします。

以下の図は、バスケットボールのコートに、ムーンバスケットボールのリングを当てはめてみたものです。コートから高さ7.7mの間の広い空間をプレイヤーがジャンプしパスを回したりシュート、ディフェンスする様は迫力があることでしょう。





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検討:側面に壁は必要か

ここでちょっとアイスホッケーとホッケーの違いをみてみましょう。
アイスホッケーでは、コートを壁で囲むことで跳ね返るパックが使えるようになっています。氷上のパックはスピードが速いことやプレイヤーの進む方向を簡単に変えられないこと等から、壁がないとすぐにパックが外に出てしまうことや、壁を活用する方がスピード感を損なうことなくプレーを続行できることが理由の一つでしょう。もちろん屋内の施設の場合がほとんどなので、元から周りに壁があることにもよるでしょう。

ここで、ムーンバスケットボールでも同様に、高く飛び上がれるという特徴を生かせるよう、コートの仕組みを工夫する場合を考えてみます。
プレイヤーが高く飛び上がることができ、空中でのパス回しの機会が増えることでボールが場外に出てしまうケースも多くなりそうですので、これを防ぎ「空中戦」をより有効に活用できるような仕組みを考えてみます。

まずアイスホッケー同様に壁を作ることを考えます。
これは地球上でもそうですが、体育館の壁に向かって走って足を壁にかけて駆け上がるようにすることで、地面からジャンプするよりもはるかに高く飛び上がることができます。これを月面でも行うことで更に高くまでジャンプでき、壁を蹴ることで斜め上にも強くジャンプできるようになります。コートを囲む壁はある程度の高さが必要ですので、ここではリングの高さ7.7mの半分程度の4mとし、壁にぶつけるパスも可として周りから見えるよう透明な材質を使用します。
今では見かけなくなりましたが、バスケットボールのボードゲームに透明なドームでコートを覆っているものがありました。天井までは覆いませんがそのような感じでしょうか。コートの周りをすべて囲むのが良いか側面だけよいかは迷うところです。

さて、ここまで考えてきて、はたしてこの壁は必要でしょうか。
設備的に複雑になりますし、高く飛び上がれるからといってそれほどパスミスが頻発することもないような気もしますので、ここはシンプルにバスケットの高さとリングの直径、バックボードのサイズのみ地球とは異なるものとしておきましょう。


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プレイスタイル

リングの高さとコートの広さが決まりましたので、次にプレイスタイルについて考えてみましょう。

重力が小さい分高くジャンプできますが、それだけでなく走り方も地球上と同じようにはいかないでしょう。体重も1/6になりますので、地球の感覚で走ると予想以上に体が浮いてしまい、一歩の歩幅も長くなるので三段跳びのような走り方になりそうです。

アーサー・C・クラークの小説「神の鉄槌」の中に月面での長距離走の場面があります。
そこでは歩幅を小さく小刻みに走るのと、大きく跳躍しながら走るのではどちらが効率的で速いか、といった話が出てきます。小説では後者の方が効率良く走れるということになっていました。ここでは長距離走ではなく短距離ですが、クラークを尊重し歩幅を大きくして走るものとしましょう。

多分、地面を蹴る力が上ではなく前の方向にかかるよう意識して走ることが必要で、速く走るには地球よりも前傾姿勢とし、ひざを胸により引きつけてコートを後ろに蹴って走る、という感じでしょうか。短距離走のクラウチングスターを連続して行うような感じです。

ただ、バスケットボールのコートはそれほど広いわけではなく走る距離も短いので、全力疾走しようとすると数歩で端から端まで走ってしまうことになるでしょう。速攻時は2~3歩の大きな跳躍でゴール近くに達し、前傾姿勢をすばやく起こしてジャンプ、ということになりそうです。


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ドリブル

ムーンバスケットボールでのドリブルはどんな感じになるでしょう。
まず、ボールは地球と同じバスケットボールを使うものとします。バスケットボールのボールは結構重く反動も強いものですが、体重が地球の1/6になっているとはいえボールの重さも同様に1/6になりますし、ドリブルの際にコートから跳ね上がってくるボールの反動を腕の屈伸で吸収できます。ボールと体重の比率は変わりませんので地球上と同様にドリブルできるはずです。

歩きながらのドリブルや、ゆっくり走りながらのドリブルは腕の力でボールをコントロールできますので地球と同じように見えるでしょう。違いとしては、ボールが落下するまでの時間がながくなるので、ドリブルの際にボールが手についている時間が長く、地球の感覚だと手でボールを掴んでいるかのように見えるところでしょうか。注意が必要なのは、ボールが手に付いている間に数歩歩いてしまうとトラベリングになるところです。
また、走りながらドリブルする際には歩幅が大きく滞空時間も長いので、ドリブルは数回、数歩のステップでゴール近くまで達することでしょう。


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シュート

ムーンバスケットボールでのシュートはどんな感じになるでしょう。
地球のバスケットボールでのシュートシーンを考えてみましょう。全力でジャンプしてシュートするのはダンクシュートを決めるような速攻の時くらいで、多くはコート上からのジャンプシュートか、ランニング(レイアップ)シュートの場合でもリングにボールを乗せるような感じでジャンプしますので、それほど全力では飛び上がりません。

リングの高さについて検討した際、バスケットのリングの高さを7.7mにしました。では、7.7mも上にあるリングに対してのレイアップシュートはどんな感じになるでしょう。

まず、上昇する距離が長い分ジャンプの踏み切り位置を地球の場合よりも手前にするか、ジャンプ時の踏み切り方向をより真上に向ける必要があるでしょう。地球でのレイアップシュートでは、片手でボールをリングに乗せるような感じでシュートしますが、その際ボールをつかんでいるわけではありません。ムーンバスケットボールでも同じスタイルでのシュートは可能と思われますが、滞空時間が長くなるので、滞空中はボールを両手でつかみ、リングが近くなってから片手でボールをリングに運んでシュートすることになりそうですね。

以下は、ドリブルからジャンプしてシュートした場合のイメージです。リングの高さか7.7mもあると滞空時間が長くなるので、ジャンプの最中にパスを回すケースが多くなりそうですね。


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スリーポイントシュート

スリーポイントシュートのようにコート上から放つシュートはどうでしょうか。
地球の場合、軽くジャンプし体が最高到達点から落下し始めるくらいのタイミングでシュートを放ちますが、これを月面で行うとどんな感じでしょう。
軽くジャンプといっても、地球での10cmのジャンプが60cmにもなってしまいます。地球ではシュートを放てばボールがディフェンダーに妨害されることはまずありませんが、ムーンバスケットボールの場合リングの高さが7.7mですので、ゴール・テンディングのルールがあってもボールがリングよりも上に達するまではディフェンダーに防がれる可能性があります。

身長が180cmのプレイヤーが60cmジャンプしてショットする場合、残り5m程度をボールが上昇していく間に防がれる可能性があるわけですね。ディフェンダーのタイミングをはずしてショットするか、ある程度高くジャンプして放つかといったところでしょうか。恐らく、スリーポイントシュートの際のジャンプシュートは、4mほどジャンプして放つシュートになるでしょう。やはりムーンバスケットボールでは高さが重要なようです。

また、ムーンバスケットボールの場合は空中にいる時間が長いので、ジャンプした地点がスリーポイントのラインの外でも、シュートを放つ位置がスリーポイントラインの内側に入っている場合もありえます。この場合はスリーポイントとはしないことにします。判断が難しそうですが、ここはテクノロジーの力で、シュートを放つ位置がスリーポイントラインの内側かどうかを判定することにしましょう。


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フリースロー

フリースローはどんな感じでしょうか。
リングの高さについて検討した際、リングが7.7mの高さで遠くなるのでリングの直径も大きくすることを検討しましたが、結局地球と同じにすることにしました。ムーンバスケットボールでのフリースローラインからリングまで距離を地球上のコートに当てはめると、だいたいセンターラインとスリーポイントラインの中間あたりからの距離に相当します。ボールも軽くなりますので軽く届きますが、距離が遠くなりますで決まる確率が下がりそうです。そのため、フリースローの際にも大きくジャンプしてからシュートを打つことになるでしょう。地球ではフリースローをそんな風には打ちませんが、真上にジャンプし上昇が停止し落下に転じるまでの間、低重力のため時間がかかります。この間に体勢を整えればシュートも問題なく打てると考えます。そのため、フリースローが決まる確率がそれほど低くなることはないと考えています。


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オフェンス

ムーンバスケットボールのオフェンスはどんな感じでしょうか。
ムーンバスケットボールではバスケットのリングの高さを7.7mにすることにしました。プレイヤーのジャンプ力の差が大きくなる月面では、7.7mは人によって容易に手が届く高さです。ゴール・テンディングというルールをムーンバスケットボールでも適用しますので、リングの高さにいたるまでの空間が広い分、コート上からのシュートはブロックされることもあるでしょう。となると、これを回避するような攻撃が必要です。

地球のバスケットボールでのジャンプシュートは軽くジャンプする程度ですが、これをもっと強くジャンプしたとします。身長の3倍程度の高さまでジャンプすることになりますから、高い位置から放物線を描くシュートを放てば、ゴール・テンディングのルールによりブロックされません。

ボールを持っているプレイヤーがジャンプした後、滞空時間の長さを生かし同じようにジャンプしている味方にパスを回し、ディフェンダーをかわしてシュートを放つという攻撃方法も考えられます。他にコート上でパスを回しながら、ディフェンスの隙を見て高くジャンプした味方にすばやくパスし、空中で受けたパスをそのまま直径が大きくなったリングに強く投げ込むといったアリウープが多く見られるでしょう。滞空時間が長いのでフェイントでディフェンダーのタイミングを外せば、ディフェンダーを飛び越えたりジャンプしたディフェンダーの下をくぐる、ジャンプしているプレイヤー同士でパスを回すといった多様な攻撃も可能になります。

ゾーンディフェンスされたペイントエリアの周りでパスを回しながら、隙を見てリングに向かってジャンプする味方にすばやくパスしそのままシュート、ディフェンダーにシュートを阻まれた場合は更に味方にパス、といった感じで上下の移動が加わった三次元での攻防になるでしょう。

なお、ジャンプし滞空中に強いパスを受けた場合、腕の屈伸で衝撃を吸収することができますが、滞空時の姿勢やボールの受け方によっては多少影響を受けて体が回転しそうです。また、パス回しも三次元的に広い範囲に対して行うことになるので、パスミスも多少は多くなりそうですね。

以下は、ムーンバスケットボールでのシュートのイメージです。ムーンバスケットボールの攻撃では、空間的に広く使えることを活かし、滞空時間中にタイミングをずらしてジャンプしてくる味方にパスしたり、地上でボールをキープしつつディフェンダーをかわしてジャンプする味方にパスするといった攻撃を行うことになります。




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ディフェンス

ムーンバスケットボールのディフェンスはどんな感じになるでしょう。
リングの高さについて検討した際、ムーンバスケットボールではリングの高さを7.7mと決めました。高さ7.7mは、ジャンプ力と身長によっては頭がリングの上にくるくらいの高さです。オフェンスについて検討した時のようにゴールテンディングというルールをムーンバスケットボールでも適用しますので、地球上のようにコート上から放たれるスリーポイントシュートはボールがリングの高さに達するまでの距離がある分、ブロックできる可能性があります。

オフェンスでは、攻撃側がジャンプシュートの際に全力でジャンプし、ディフェンダーをかわすために滞空している間にパスを回す、またディフェンダーの隙を突いて高くジャンプしたプレイヤーにパス、という攻撃方法を検討しました。

このような攻撃を防ぐにはどうするか。ディフェンスの際に下手にジャンプしてしまうと滞空時間が長い分着地するまで敵にシュートチャンスを与えてしまいます。とはいえ、空中にいる敵をそのままにしておくわけにもいきませんので、攻撃側がジャンプを繰り返しパス回しをしている間はディフェンダーとしても同様にジャンプしゴール・テンディグに違反しない範囲でパスやショットを妨害することになりそうです。ペイントエリアの上空の制空権確保が重要ですね。

以下はシュートのイメージです。この広い空間で相手プレイヤーがパスを回すのを防ぐ必要があります。空中の守備範囲が広くなるので、オフェンス側のフェイントに惑わされないようにしないといけませんね。




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リバウンドと速攻

ムーンバスケットボールのリバウンドと速攻はどんな感じになるでしょう。
リバウンドの争奪戦は何人ものプレイヤーが全力でジャンプするので、その高さと滞空時間の長さもあいまって迫力があることでしょう。ディフェンス側がボールをつかんだ場合は着地する前に味方にパス、そのまま速攻。歩幅が大きいのでほんの数歩でゴール近くまで進み、恐らくスリーポイントラインくらいのところからジャンプ、ダンクシュート。または、後からくる味方がジャンプしたところにコート上からすばやくパス、といった感じでしょうか。他に、ディフェンダー側がリバウンドのボールを奪った後、ゴールに向かう途中もドリブルではなくて高くジャンプしている味方同士でパスを回しながら攻める、といったことも可能です。

速攻の魅力といえばダンクシュートですが、ムーンバスケットボールではジャンプ力によってかなり高くジャンプでき滞空時間も長いので、ダンクシュートが決まるところは見所です。地球の体育館のような二階席から見ていると、コート上から二階席よりも高い位置までジャンプするわけですから、観客にとっても迫力あるスポーツになることでしょう。

以下はシュートのイメージです。このシュートのリバウンドを奪い、地上に落下するまでの滞空時間中に味方にパス、味方は数歩でゴール近くに達し、高くジャンプしている味方にすばやくパス、ダンクシュート、といった攻撃が見られることでしょう。


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