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運営者ブログ - 月の砂の謎、ナノ粒子モデルで解明?

月の砂の謎、ナノ粒子モデルで解明?

カテゴリ : 
ニュース
執筆 : 
admin_mb 2012-6-23 23:50
月の砂の謎、ナノ粒子モデルで解明?

月を覆う砂は月面を舞うことがあり、また深さ2mの地点の温度は表面と比べ167度も低いことがあるそうです。月の大気は地球の10京分の1と極めて薄いというかほぼ真空なので、砂が月面を舞うというのは意外でした。真空の環境では、日向と日陰で温度が極端に異なるという説明を見たことがありますので、表面の熱の伝導があっても日陰の低温の伝導もあるわけですから、2mの深さがあれば167度もの低温になっていても不思議ではない気がします。

さて、今回オーストラリアの研究チームから発表された内容によると、月には大気がないので微細な隕石も月の表面に達し、その衝撃で月の岩石の一分が融解しガラス質の泡が形成されるとのこと。1970年にソビエト連邦の無人探査機ルナ16号が月から持ち帰ったガラス質の泡を分析したところ、地球上なら泡の内部に気体が入るのに対し、見たことのないガラス状の微粒子が多孔質の網の目のように結びつき、泡の内部全体に広がっていたそうです。この微粒子はナノサイズと非常に小さくその挙動は量子力学の法則に従うそうで、そのため一般的な物質の電気的性質や伝導性に影響を与えるとのこと。月の砂が静電気を帯びていたり月面を舞うことや異例な断熱性を持つことも、このナノ微粒子が原因と考えられるのではないかとのことです。ただし、月の一箇所から採取された試料だけでは微粒子が内部を埋め尽くすガラス質の泡が一般的な存在かどうかはわからないことから、この発表に対しては異論もあるようです。

さて、月の砂というと思い出すSF小説はクラークの「渇きの海」ですね。発表されたのは1961年ですからアポロ計画よりも前になります。舞台は月で、月面には流れる砂の海があるという設定で、ここを観光客を乗せた船が行き来しているのですが、地殻変動により一席の観光船セレーネ号が砂に飲み込まれます。この救出作業を、当時知られている知識と仮説を元に科学的に描いた、臨場感のある物語です。

「渇きの海」アーサー・C・クラーク

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