このサイトでは、将来人が月に住むようになった際に月面で行われるであろうスポーツ、架空のスポーツのルールを考えます。月面でのスポーツといっても様々考えられますが、ここでは地球の1/6という重力の元でジャンプ力を活かせそうなバスケットボールのルールや、コート、リングの高さ等の設備を考えます。
ホッケーに対するアイスホッケーが、氷上という地面と異なる環境で行われることでホッケーとは全くといっていいほど異なる印象のスポーツになったのと同様、月面でのバスケットボールも地球上でのバスケットボールとは大きく違ったスポーツになるのではないかと期待しています。
月面の重力はご存じのように地球の1/6です。地球で体重が80kgの人なら13kg程度になる感じです。バスケットボールをやっている人なら助走をつければ80〜100cm程度の高さまでジャンプできますので、その6倍の480cm〜600cmの高さ、身長の3倍程度の高さまで跳び上がることができます。地球でのジャンプ力の差20cmが月面では120cmもの差になってしまいますね。足の位置がこの高さですので、頭や上に伸ばした腕は更にその上、体感的にはもっと高く感じることでしょう。
※アポロ計画の月面の映像を見ると飛び跳ねるように移動しているもののそれほど高く飛び上がっていませんが、あれはひざを曲げたりといった動作が困難なことと、宇宙服の重さが120kg程度あるためです。
さて、6mの高さというのはどんな感じでしょうか。6mというと、だいたい歩道橋の高欄、つまり道路から歩道橋の手すりの上くらいまでの高さまで跳び上がり、手すり上に立つような感じですね。
地球で6mの高さから地面に落ちるまでの時間は約1.1秒ですが、月面だと約2.7秒ですのでゆっくりと落ちてくる感じです。跳び上がる時には地球と同じような速度で上昇を開始し、地球ならすぐに減速して停止し落下し始めるのに対し、月面の場合は減速から停止、停止から落下にいたるまでがゆっくりになる感じでしょうか。ふわっとしたジャンプでぴょんぴょん飛び回るような感じだと迫力がないと思われるかもしれませんが、跳び上がる時のスピードやボールを投げる速度は地球と変わらないので、そんなにゆっくりとした印象は与えないと考えています。
※重力加速度は地球9.81m/s^2、月面1.60m/s^2で計算
では、このような重力の元でのバスケットボールを行う場合、どのようなコートが適切か考えてみましょう。
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